
JVC 製品アプリ ケーススタディ
プロジェクト概要
JVCの営業チームがイベントやショールームで製品を紹介する方法を近代化する社内イニシアチブの一環として、私たちは紙のカタログに代わるタブレットベースの営業ツールのデザインを担当しました。このツールの目的は、製品選定のプロセスを効率化し、特に展示会や店舗のような人通りの多い営業環境において、顧客とのリアルタイムなやり取りをより効果的にするための柔軟かつインタラクティブなインターフェースを提供することでした。

少数精鋭のチームで、プロジェクトマネージャーとともに2名のデザイナーの1人として、初期のリサーチやスケッチから、詳細なワイヤーフレーム、高精度プロトタイプに至るまで、すべての工程に関わりました。このツールはJVCのヘッドホン製品ラインに特化して設計されており、カテゴリベースの閲覧機能、インテリジェント検索、製品ごとのプロモーション動画再生など、従来の紙媒体では実現が難しい機能を備えています。
このプロジェクトでは、デジタルファーストな営業体験の強みを活かしつつ、JVCの営業スタッフの日々の業務フローにしっかりと寄り添う形での提案が可能でした。最終的には予算の都合によりプロジェクトは一時中断となりましたが、協働による課題解決やユーザー重視のツール設計における好例として、今も価値あるケーススタディとなっています。
デザインプロセス
以下の図は、コトアカデミーのウェブサイトリニューアルにおいて使用したデザインプロセスを示しています。
ユーザー調査サマリー
JVCチームとの継続的なステークホルダーインタビューを通じて、さまざまな営業環境でどのように製品を対面紹介しているのかを把握しました。これらの会話から、紙のカタログの制約、特定モデルの迅速な検索の難しさ、マルチメディア対応の必要性など、いくつかの主要な課題が明らかになりました。このリサーチ結果はデザインの意思決定に直接反映され、実際の営業現場でのワークフローに合致したツール設計につながりました。
体験の構造設計
各ヘッドホンカテゴリーを明確にラベリングされたトップレベルのセクションに整理することで、営業スタッフが会話中に新製品を素早く提示できるように設計しました。


各製品セクションは、主な特徴やセールスポイントをひと目で把握できるように設計されており、営業スタッフが最も重要な説明ポイントに迅速にアクセスできるようになっています。YouTube動画やプロモーションメディアなどのデジタルアセットを統合することで、従来の紙ベースの資料では実現できなかったインタラクティブ性と製品情報の深みを提供しました。

機能
営業スタッフは、製品ページ内にプロモーション用のYouTube動画を直接埋め込むことができ、新製品をダイナミックなビジュアルコンテンツで紹介することが可能になりました。

内蔵されたクイック検索機能により、JVCの全製品ラインアップに即座にアクセスでき、営業中でも特定のモデルやカテゴリをスムーズに見つけることができます。

